Dotforwardのプロマネブログ -4ページ目

ミーティングコントロール5

 ミーティングには議事録が必要です. ビジネススタイルによって色々とテクニックがありますが,私が実践しているのは,ホワイトボードでその場で作成すると言うことです.
 メモやパソコン等に書記担当が記録し,持ち帰って後ほど議事録を作成してメールなどで共有というのが一般的かもしれません. しかし,書記の人の聞き漏らしで大事なことが書かれてない場合もあります. 思惑であえて記述されていない場合もありますね.

 そこで目の前でホワイトボードに議論内容と決まった内容,もっと言えば思考プロセスを図解で記述しておくと良いでしょう. 後でホワイトボードのコピーを見たときに,その時のシーンが脳裏によみがえりますね.

 ここ1年ほどお気に入りで使っているホワイトボードは,できます.
 この特徴を利用して,ポリシーをもってカラーの使い分けをすると後でとてもわかり易いです. たとえば決定事項は,ペンディングは,作業担当者は等です.
 間違ってもペンのインクの出がわるくなったので代わりに他の色を使ったなどとするとせっかくのカラーが意味をなしませんので,手抜かり内容にしなければなりませんね.

コストの話(番外編)

 コストの話が続いたので,軽いコストの話題を1つ.

 むかし,コンサルティング会社にいた頃にホテル暮らしをしていました. 顧客が飛行機で1時間半くらいの場所だったからです.

 ホテル暮らしと言っても,だいたい1週間に一度は帰宅しますので,着替えも5営業部分持っていくのですが,場合によっては予定より2~3日帰れない事がありました.

 そこで着替えの話になりました.

おいら「毎回ワイシャツを日数分持ってきているので,予定外に日程が延期されると着替えがないので困りますね.」
先輩A「僕はお金がかかるけどホテルでクリーニングを頼んでいるよ.ただし受付される時間が限られているけどね.」
上司B「わたしは,昔ワイシャツは使い捨てにしていた頃があったなぁ.」
おいら先輩A「ええっ!」
上司B「いや,いつもそんなことをしているわけではないけど,とても忙しいときでね. ワイシャツを洗濯やアイロン,クリーニングに出して回収するのに掛ける時間で私のコストを考えたら,働いた方が収益率がいいと判断できたんだよ」
おいら先輩A「ローコストかもしれないけど人としてだめでしょ.」

ABCではじめること

 部下に「その作業をABC分析してみて」と指示した事があります.

 ABCとは,「Activity Based Costing:活動基準原価計算」の事です.
 これは前職のコンサルティング会社に居た時に上司から教わったものですが,業務を最小限にかみ砕いて,それぞれのコストを計ってみる手法の事です.

 たとえば「燃えないゴミを捨てる作業」を分析する場合,各作業フェーズを分割してみます.

1,分別用ゴミ袋を用意
2.資源ゴミの中から缶と瓶を選別
3.それぞれの袋に詰め
4.朝9時までにゴミ回収場に持っていく
5.間に合わない場合は翌週

 このそれぞれの1フェーズが何分必要だとか,あるいは現在をその作業を行っている人間の時給にような単価が判れば,それを元に作業全体に必要なコストが導き出されます.

 単純分割されたこの作業のフェーズの1つを見つめると,もしかしてもっと単価の安い人間でできる作業,または機械(コンピュータ)化,あるいはそもそもその作業行程は不要といったような解答が出るかもしれません.
 そこまで分析を完了することを「ABM:Activity Based Management:活動基準管理」と言ったりします.

 無駄な部分,つまりショートカットできる部分を見つけてコストダウンを行おうとするROI,つまり投資対効果の測定方法となるわけです.

 もしかして運用フェーズに入っているそのプロジェクトでは,無駄な作業が行われていたりしませんか?

ミーティングコントロール4

 ミーティングのコスト感をみてみましょう.

 まずは人件費ですが,「平均給料」でGoogleした結果で,神奈川県の技能職の人は358,000円なのだそうです. 1ヶ月を160時間として計算して,時間単価を約2,200円とします.
 あとは,会議スペースです. これは「貸し会議室」でGoogleした結果を参考にしてみました. 部屋の大きさやプロジェクタ等の設備によって色々ありますが,平均して1時間2万円と言ったところでしょうか.
 これをベースに考えてみましょう.

 5人で1時間会議した場合は参加5人×2時間×時間単価2200ですので計算すると,次のようになります.

人件費 ¥22,000
会議室 ¥40,000
合 計 ¥62,000

 私のチームは15人なので全員参加の2時間の進捗会議で計算すると,

人件費 ¥33,000
会議室 ¥40,000
合 計 ¥73,000

 けっこうなコストを掛けていますね.これがベースコストですから,回収するには原価率10%とすると73万円以上の売り上げが必要になりますね.

ミーティングコントロール3

 私自身,理想的な会議ができている訳ではありませんが,ボクサーは3分を体で覚えているらしいですよね. 私は,最近は1時間,2時間が経過するのが腹時計で結構正確に感じられるようになってきました.

 始まりも重要であれば終了も同様. 会議の終了ですが,次の人に明け渡す為に10分前には終了しておきたいものです.

1.ホワイトボードの消去や印刷
2.机,椅子の並びの現状復帰
3.資料やお茶等の片づけ
4.たばこの臭いの消臭,空気の入れ換え

 と言うことで,1時間の会議でしたら正味45分くらいで構成する事を考えておくべきでしょう.

 会議主催者は与えられた時間内での配分等をコントロールする必要があります.
 コントロール手法のヒントとしては,報告会議なら全員が終わる時間配分をするためにダラダラしないように適度に「じゃ,次」とかの合いの手を入れて締める,決定会議ならばそれまでの議論のまとめで強引にでも割り込む入る等で潤滑に進める努力をする必要がありますね.
 「割り込む」というのは,無理に決定してしまうわけじゃなくて,議論内容,次への課題出しをしてミーティングの成果を明確化してみるという感じです.

 これも意識を持って「コントロールしてみよう」とチャレンジすると,ちょっとしたゲーム性があって思った通りに導くことが出来たら,結構うれしいものです.

ミーティングコントロール2

  最悪のミーティングとはなにか. ここで具体例を出して見ましょう.

1.時間に遅れて始まる.
2.何をするか不明確.
3.会議を忘れている人がいる.
4.主役(キーマン)が遅れてくる.
5.何も決まらないまま終わる.
6.エンドレスでだらだら続く.

・・・といった所でしょうか.

 開催時間の決定で1時間とか2時間とかの設定をしますが,まず時間通りに開始するためには5分前に集合が理想的でしょう. しかし,実際には遅れて来る場合や,忘れている人を呼び出したりとかのオーバヘッドで5~10分は最初からロスする事がありますね...

ミーティングコントロール

 電子メールやメッセンジャー等便利なツールがある現在ですが,いろいろな事を決定するために,関係者が会議室に集まってミーティングを行うことがありますね. メール等だと読み飛ばし,あるいは意識の温度差等でどうしても伝達ロスが発生する事があります. 前職の会社では,ピクテル社のTV会議システムを使っており,これが結構良くできた仕組みでしたが,やはり対面で話をするに越したことはありません.

 さて,ミーティングは大きく2つに分かれます.

1.レポート
2.デシジョン

 レポートとは,進捗会議などの報告を行うもので,デシジョンとは何かしらを決定する為のものです.

 そのように定義されているので,レポート会議ではレポートが完了しなければならないし,デシジョン会議では何かが決定されている状態じゃないと意味がありませんね. しかし,ちゃんとマネージメントされていないミーティングでは成果を生まない時間の無駄となってしまいます.

儀式

 プロジェクトをマネージメントするときに,忘れてはならない儀式があります.

開始の儀:KickOff

 始まりの儀式です.これを実行,宣言することでプロジェクトが開始されたという事になります.  キックオフの儀式は,まぁほっといてもだいたい誰でも出来ます. 関係者一同会議室とかに集めるとか,「来週月曜日から始めます」なんてメールを出すだけでも良いからです.

終了の儀:Fulfillment

 見ての通り終了したことを宣言する行為です. これが難しい.まず,最初に「終わり」を定義していないと,終わったと判断できません. プロジェクト全体とか,フェーズとかの区切りで達成目標を定義しておくことで,終了ができるのです.
 その「終わっている状態」は,客観的に見て納得感のある状態じゃないといけません.

 そうはいっても,当初のもくろみ通りにプロジェクトが進まず,大きくニーズがふくらんで定義した終わりが遠のいた,あるいは変わってしまったという事もあるでしょう.

 そんな時は,いったん終了条件の見直しをしてフェーズを区切る作業をいれましょう.

 後々,プロジェクト全体を振り返って反省会をする時に,どこまでが何だったかを押さえておくことで分析がしやすくなります.

RAM プロフェッショナル度数質問について

なんか使い方間違えてますが,ちょっと今日はネタがないので,いただいたコメントに対しての回答という感じで.

●ご質問
度数を定量化するのはわかるのですが、
20+30は決して50にはならないのはわかるのですが、田中さんができることは、すべて山田さんができるという場合は、
田中さんの得点は0にする必要があるのですか?
でも実際には20できるんですよね。
そこはどう度数化するんですか?

 プロマネとして目指す方向としては,100点以上ですね.そして絶対評価です. RAMの目的の1つは,出来ることの整理と,出来なくなる事への回避です. 
 別のブログに書いているのですが,ヒューマンリソースのバックアップという部分に重きを置いていますので.

 ご指摘の通り,例にあげている山田さん(30)と田中さん(20)を足しても鈴木さん(50)に追いつかない場合があります. たとえば突然の交通事故などで鈴木(50)さんが居なくなっても,RAM上は度数がついている田中さん(20)か山田さん(30)のどちらかで補うのが0の人よりは速いでしょうね.
 数字だけ見ると山田さん(30)の方が,20足せば50になるので鈴木さん(50)の代理が早期に勤まるようになりそうです. ただしその時の業務の都合上,どうしても都合が着かないので田中さん(20)にお願いするかもしれないし,1つとして一人前,つまり50点になっている責任が無い山田さん(30)を育てる意味で山田さん(30)を選ぶという選択肢もありますね.

 難しいのはRAM度数上,リードしている山田さん(30)は,実はその30点が限界なんていう場合が,これは表現しにくいです. そんなときには,色づけでメモをするとか,限界の場合は29,まだ伸びそうな場合は31にする等で表現すればよいでしょうね.

ガンダム

 先々週,久々にLDを引っ張り出して,初代ガンダムを見ました.

 結婚して以来なので,まる7年ぶりに見たのですが,当時と見る視点が違っていて,おもしろかったですね.

 シャアの言葉で「戦いとは,二歩三歩先をいくものだ」というセリフも感慨深いですが,初めてモビルスーツ戦を行うジオン兵のスレンダーというパイロットは「あの武器は,自分は見たことがありません」という反応をして上司であるシャアに何かを求めました.

 プロジェクトの中心を「戦場」ととらえるなら,応用力が無い兵隊,先を考えられない兵隊には,明日はないでしょう.